「まだお腹に赤ちゃんがいるの」と話す母
2〜3日前のこと、ヘルパーさんが見えて、私は台所に行き、洗い物をしていました。
部屋から、ヘルパーさんと母の会話が聞こえてきます。
「まだお腹に赤ちゃんがいるの〜」と言う母。
ヘルパーさんが見える直前まで、2度寝していた母。 夢とか見ていたのかな、と思いました。
よく便秘する事を知っているヘルパーさんが、
「お腹痛いですか〜?」って聞くと、「今痛くないよ〜」って答える母、続けてヘルパーさんが「お腹の赤ちゃん、もう男の子かな?女の子かな?」って聞くと、嬉しそうな声で「どっちかまだ分からないの。でもどっちでも生まれてくればいいかなって。楽しみ。」という会話が・・・。
声も穏やかで本当に嬉しそう。その日によってご機嫌が違うので、今日は機嫌が良さそうでよかった、なんて事を思っていました。
追体験で記憶とつながった?
日頃から夢を見たり、妄想の話をすることはあったのですが、妊娠の話は初めてでした。
なんかあったっけ?とつらつら食器を洗いながら考えていました。
この日の早朝、久々のお通じがあって、日頃便秘気味の母は、「出そうで出ない〜」と、うんうん唸っていた事を思い出しました。その時に「まるで出産だな」と連想していたので、「あ!もしかして、これか?」と。
早朝にそんな事態だったので、疲弊して、2度寝して起きたばかりの出来事だったのです。
出そうで出ないといきむ体験が、出産時の体験とリンクしたのかもな〜って思いました。
私は難産だったそうで、生まれた時に臍の緒が首に巻きついて、息をしておらず、産声もなかったそうです。
看護婦さんが、私を逆さにして?お尻を叩いて、やっと「うぎゃー」って泣いたそうです。
体重も未熟児スレスレの小さい赤ちゃんでした。
穏やかに3度寝
ヘルパーさんが帰られて、笑顔のまま穏やかに3度寝の母の顔をみて、ただただ感謝でした。
この日の翌日になって、自分の誕生日が間近なことに気づきました。
怒涛の毎日だったので、日付は認識していたのに関わらず、その日が自分の誕生日だ、と言うことに、気づいていませんでした。
この季節の体感、出産の体感、脳のどこかの、記憶の倉庫には残っていて、そこに繋がりにくくなっているだけで、追体験などで、急に繋がる時もあるのかな〜と人体の不思議も感じていました。
「男の子でも、女の子でもどっちでも生まれてくれればいい、楽しみ」その当時の母の記憶の言葉は、私にとっては、何よりの誕生日プレゼントでした。
最後までお読みいただきありがとうございました(合掌)。
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